https://www.whitecross.co.jp/events/view/3662
2024年初頭から4回コースのウェビナーを配信します。
これから「咬合」を勉強しようという方にも分かりやすい内容で、日常臨床についての多くの疑問が氷解するはずです。
歯科治療を長年繰り返し、奥歯はインプラントになり、そのインプラントでさえも壊れてしまった患者さんです。
この患者さんのようにお手入れをしっかりしているにも関わらず、治療を繰り返すのは理由があります。
当院で総合検査を行なったところ、明らかに噛み合わせに問題がありました。
問題のある噛み合わせはそのままで、壊れた部分の修復のみを繰り返していたのです。
当然ながら噛み合わせを治したうえで、歯の治療を行いました。
以前は頻繁に治療を繰り返していましたが、当院での治療後はメンテナンス程度で10年が経過しています。
そこで長年コンプレッション(圧迫)を受け続けた顎関節の治療後4年4ヶ月後と8年10ヶ月後のCTスキャン画像を比較してみると、、、
(画像をクリックすると拡大されます)
上から見たところ:
前方に新しい骨が出来ているのが確認出来ます。
上面のびらん(虫喰い様の吸収像)が滑らかになり、骨の再生が確認出来ます。
前下方から見上げたところ:
新たな骨の形成に加え、表面が滑らかに改善しています。
顎関節症で顎が重苦しく、痛みもあった患者さんです。
総合診断で、患者さんの顎の位置が悪い位置であることを確認し、正しい位置を設定します。
左右の顎関節の位置を1ミリ前方、左の顎関節は高さを4ミリ上げた位置が正しい顎の位置と設定し、それを目標に矯正治療を行いました。
画像は上段が治療前、下段が治療後です(画像をクリックすると大きくなります)。
左側の画像の治療前(上段)では、側頭骨の関節結節が一部吸収しデコボコしていましたが、治療後(下段)には綺麗な形に回復しています。
右側の画像の治療前(上段)では、顎関節にびらん(吸収像)が観られますが、治療後(下段)には回復しています。
顎関節は過負担によって吸収、変形しますが、適切な負荷にすることで形態の回復が出来る再生力の強い組織なのです。
近年、マウスピース矯正を行う歯科医院が大変増えて来ています。
どうしてでしょう???
マウスピース矯正は、ワイヤーを使った歯列矯正が出来ない歯科医師も簡単に始められるからです。
マウスピース製作にあたり、現在の歯形からコンピューターでシミュレーションを行うのですが、そのシミュレーションを行うのはマウスピースの会社のスタッフです。
その中には歯科医師でない人も多くいます。
確かにシミュレーション上では綺麗に歯が並んで見栄えが良くなります。
しかし、本当に歯の動きや噛み合わせを分かっていないと、そもそも予定通りに動きません。
また、ある程度の見た目は解決出来たとしても、噛み合わせや顎関節の問題は解決出来るわけがありません。
当院ではシミュレーションを行う際、ワイヤー矯正と同じ考えで、実に細かく指示を行っています。
見た目はもちろん、噛み合わせの問題点も解消出来るようにしています。
矯正治療を何も分かっていない一般歯科医院でのマウスピース矯正は大変危険です。
上顎前突(良くない言葉だと思いますが、一般的に言われる出っ歯、そりっ歯のこと)とは
※前歯のみ突出している場合
※上顎骨が前方にずれた場合
※下顎骨が上顎骨より相対的に後方にずれた場合
など色々なパターンがあります。
どのパターンに該当するかで、付随して起こる歯科的疾病も変わりますし、もちろん治療法も変わってきます。
そのためには、きちんとした診査診断が必須です。
術前後の画像です。
この患者さんは、前歯が突出しているだけではなく、下顎が後方に大きくずれていました。
口唇も閉じにくいうえ、下顎の後方へのずれが顎関節障害、度重なるむし歯、歯周病を引き起こしており、歯の欠損もありました。
治療は、歯列矯正と元々の噛み合わせに合わせて作られた被せ物の交換を行い、下顎を7−8mm前方適応させています。
また歯の欠損部分はインプラントではなく、矯正治療で歯を移動させて補いました。
一般的に矯正治療は出来ないと言われる50代の方ですが、このように見た目の改善はもちろん、将来のむし歯、歯周病、顎関節障害のリスクも下げることが可能なのです。
当院は1996年11月1日に開業しました。
当初は最新歯科治療を標榜し、むし歯、歯周病、審美治療、レーザー治療、欠損部への入れ歯、インプラント治療、東洋医学などを行っておりました。
しかし開業5、6年目辺りから再度治療が必要になるケースが散見されるようになりました。
何故なのか推敲を重ねた結果、現在のかみ合わせをベースとした歯科治療(オーストリアンナソロジー:SLAVICEK-SATO CONCEPT)に辿り着きました。
当初もかみ合わせには力を入れていたつもりでしたが、それまで学んでいた様々なかみ合わせ理論はほぼ役立たずだったと言っても良いでしょう。
開業は1996年ですが、2002年に生まれ変わってからはまだ19年足らずでも有ります。
ですから26年目とはいえ、ナカヤマデンタルオフィスの強固なコンセプトが確立されてからは20年目の新たなスタートとも言えます。
当院の矯正装置は、取り外し式のマウスピースを使ったインビザライン矯正とゴムメタルを使ったワイヤー矯正があります。
患者さんの希望と、顎のずれ、歯のずれの程度によりどちらが適しているかを決定します。
マウスピース矯正は他人に分かりにくく、自分で取り外せる利点があります。
ただし動かせる量は多くなく限界があります。
ワイヤー矯正は大きなズレがある場合に有利で、治療期間の短縮も出来ます。
ただしワイヤーを入れなければなりません。
一般的な矯正で使用するワイヤーではかみ合わせの改善が困難なため、噛み合わせの高さ、面(咬合平面)を的確に調整出来るゴムメタルというワイヤーを用いて矯正治療を行います。
この装置に加え上下のワイヤーにかけるゴムが必要となります。
スタディグループ Geepee Brothersのホームページが新しくなりました。
https://www.geepeebrothers.com/about
セミナーや症例検討会の日程等もこちらから確認頂けます。
電車通勤のスタッフの感染リスク対策のため、2021年も診療開始時間は上記のように致します。
ご理解、ご協力宜しくお願い致します。
休診中、診ることが出来なかった患者さんには大変申し訳ありませんでした。
5月8日(金)より診療を再開致します。
但し5月中の診療時間は午前11時からのうえ、診療日も少なくなります。
さらに感染予防に万全を期した状態で再開しますので、いくつかお願いがあります。
1)受付前に洗面所での手洗いをお願い致します。
2)検温をお願い致します。
3)感染に対する問診票に記入ください(来院毎)。
4)待合室ではマスクを着用してください。
また受付、説明用個室には飛沫対策用パーテーションを設置しています。
新型コロナ感染症が早く終息しますよう、病院側としては徹底した対策を取りますので、皆様のご協力を是非お願い致します。
そして
スタッフが健康でいること、です。
※ 新たに加わった対策として、
・飛沫対策用パーテーションを受付、待合室、説明室に設置しました。
・空気中に漂うウィルス対策としてエアコンフィルターを設置しました。
・二酸化炭素濃度モニターを設置しました。
新型コロナウィルスによる患者さん、スタッフのリスク回避、安全確保のため、しばらくの間、診療開始時間を11時からに変更させて頂きます。
尚、土曜日は従来通り10時から診療致します。
ご理解ご協力の程宜しくお願い致します。
総合歯科治療とは、悪くなった歯、歯周病、顎関節症だけを診るのではなく、
「そこが悪くなった原因は何か?」を
多角的、客観的、定量的に検査、診断し行う歯科治療です。
従来の歯の状態だけ、歯周病の状態だけ、顎関節の状態だけ、を診る訳ではありません。
歯科疾患は炎症と力が原因で起こります(他に材料の質などで二次的に起こる場合もあります)。
炎症とは口の中の汚れ、力とは噛み合わせです。
頑張って歯ブラシをしてもむし歯や歯周病が治らない場合、噛み合わせが原因の場合があります。
当院の総合歯科検査では、噛み合わせが今の病態と関連があるか、をきちんと調べる事が出来ます。
噛み合わせに問題が無ければ、そのままの噛み合わせで治せば良い訳ですし、もし噛み合わせに問題があれば、噛み合わせの対策も立てなければなりません。
上記画像は歯のひび割れを始め、関連する歯科疾患を表しています。
お口の周囲には毎日大きな力が掛かっています。
起きている間であれば噛みしめたりしない、など注意すれば良いのですが、より大きな力が掛かる就寝時はそれが出来ません。
それでも力を分散出来る噛み合わせの人は問題が起きにくいのですが、力が分散出来ない噛み合わせの場合、いくら頑張ってお口のお手入れをしても以下のトラブルが起きやすくなります。
※ 歯 → ひびが入る事でむし歯菌が入りやすくなる。割れて抜歯。過度のすり減りで更に力の分散が出来なくなる、食べにくい、食べられない。
※ 歯を支える顎の骨 → 歯周病が進む、治っても繰り返す。顎の骨が部分的に腫れる。
※ 顎の関節 → 音がする。痛む。開かない、閉じないなど動かない。
※ 筋肉 → 顎が疲れる。顎がずれる。首周りの疲労、緊張。
※ 金属 →応力腐食の促進。
※ 被せ物、詰め物などの修復物 →壊れる。取れる。
一度治したところが再発し繰り返す場合、上手に力を分散出来ていない可能性があります。
そして治療を繰り返すことで確実に歯の寿命は縮まリます。
上記の疾病を繰り返す場合、噛み合わせと関係があるのか、ないのかを診断し、治療やメンテナンスに生かす必要があります。
Quintessence Dental Technology(QDT)という専門誌で、ICOM-JAPANの学術、症例の連載(全8回)をしています。
この度、担当した8回目(最終回)が掲載されました。
噛める咬合のその先へ シークエンシャル咬合による機能的咬合再構成の最前線
第8回(最終回):Slavicek-Sato concept によるチームアプローチ
今回は技工を担当頂いた長谷川篤史DTとの共著で22ページも載せて頂きました。
むし歯、歯周病、顎機能障害、審美障害が起きている患者さんに対し、歯列矯正治療、補綴治療(被せ物の治療)で顎の位置と噛み合わせを治し、問題点を全て解決した症例について執筆しました。
診査診断、問題点の抽出、治療計画、治療基準位の設定、再検査後の検証と対策、マテリアルの選択、治療後の検証等、多岐に渡っています。
4年に一度の国際歯科大会が横浜で行われます。
我々の学会ICOM JAPANでは「咬合医学」という旗を掲げ、会長、本部会長ら5名で講演を行います。
https://www.quint-j.co.jp/web/JDA2018/session_detail/57/
私も「ブラキシズムに対応したこれからの咬合治療」と題しお話ししますので、お時間のある方は是非参加下さい。
通常、歯の被せ物は歯科技工士という国家資格者が製作をします。
現在では、CAD/CAM技術などで器械が作製する比率が多くなっているようです。
しかし、器械が作れば必ずしも満足できるものかというと、そうではありません。
画一的、平均的なものであればそれなりに出来るのですが、そこに患者さんの個性、特徴、問題点の回避は反映されません。
そこで、未だ器械では表現できないニュアンスや、さじ加減、問題点の回避が出来るのが職人的な技術なのです。
ましてや噛み合わせを作るとなると、膨大な知識、経験が歯科医師と同じように必要です。
噛み合わせ治療の際、顎の動き、歯の3次元的な位置、歯の斜面の角度などのデジタル検査データを取り製作に入るのですが、
最終的にコンピューターに仕事をさせるのにも、様々な技術や知識が必要なのです。
当院の噛み合わせ治療では、ドイツの会社のアドバイザーを始め、様々な学会、歯科技工学校、セミナー(我々GP brothersのセミナー含む)、専門誌等で活躍している長谷川篤史先生(オーガンデンタルラボ)にお願いしています。
7月2日(月)から6日(金)まで、学会参加のためお休みさせて頂きます。
7日(土)より通常診療です。
宜しくお願い致します。