60代半ばの男性の治療前後です。
一般に、歯を白くするのが審美歯科治療と思われているようですが、
その人の個性(年齢、肌の色、歯肉の色、歯の見え方、喋り方、笑い方など)を考慮するのが本当の審美歯科治療です。
この患者さんは、下の前歯以外は全て被せ物です。
歯の色はあえて暗くし、加齢に応じた着色や表面の小さなクラック(ひび割れ)を入れています。
白過ぎて不自然な歯よりも、年齢に応じた色や形が自然で健康的に思われます。
但し、この患者さんの治療上の問題点は、
※なぜ下の前歯以外の歯の治療が必要になってしまったのか(何本かは抜歯にもなっています)
ということです。
総合検査の結果、噛み合わせにも大いに問題があり、顎の位置もずれていることが分かりました。
噛み合わせ、顎のずれを治すことで、今後のむし歯、歯周病、顎関節症のリスクを可及的に下げることを目標に治療を進めました。
治療前後:正面
治療前後:開口
治療前後:側面
治療前後:上顎
1月21日はCiメディカル セミナールームでの総合歯科治療入門セミナーを行いました。
佐藤ースラビチェック理論:いわゆるシークエンシャル咬合の理論、が全く初めての方から、既にベーシックコースを卒業された方まで、多くの方に参加頂けました。
青木先生と2人で交互にお話をしましたが、時間制限もあり、本当に入門編でのお話に徹しました。
1日ではとても話し切れる理論、臨床ではありませんので、興味を持たれた方はベーシックコースの受講をお勧めします。
http://www.ne.jp/asahi/tdcsh/gp/
1月から新たなコースが始まっています。
今までシークエンシャル咬合に関するセミナーに参加頂いた方へ、新たな一歩を踏み出すための実践的なコースです。
理論の再整理と共に、臨床ケースの詳細な解説を行いつつ、受講者の臨床ケースのディスカッションをしています。
セファロ分析、CADIAX DATA、FACEBOWマウント模型、BRUX CHECKER、問診票は必須で、その他の必要なDATAも持ってきて頂き、議論を行なっています。
この理論、臨床のCONCEPT を理解、実践するのは大変ハードルが高いと思います。
きちんと理解し、実践すれば結果を出せる理論ではありますが、少し話を聞いただけで間違った臨床を行い、結果がついてこないと勘違いしているドクターも少なからずいるようです。
どこかで躓いたり、困難に直面した時に、大いにヒントになるでしょう。
さて、受講生は大変熱心で、ビデオ率の高さに驚きました!
好評につき、既に来年度の開講も決定しています。
報告が大変遅くなってしまいましたが、歯科医療関係者向け「総合歯科ベーシックコース」は名前を変え、「シークエンシャル咬合による矯正・補綴的咬合再構成 総合コース」として4月から再スタートしています。
内容に変更はありませんが、よりブラッシュアップした講義、実習を実践出来ているかと思います。
10月21、22日は6回12日間コースの4回目を行いました。
今回は台風が上陸した影響もあり、遠くから参加の先生は帰りが大変だったようです。大変お疲れ様でした。
また、来年度のベーシックコースも日程が決定しています。
むし歯だけ、歯周病だけ、見た目を綺麗にするだけ、の局所的、対症療法的な治療とは異なり、患者さんの健康のための、原因を考えた包括的な治療法です。
また、SATO-SRAVICEK CONCEPTの佐藤貞雄先生は大変多忙で、世界中を飛び回って指導されていますが、日本で直接指導頂ける唯一のコースでもあります。
7月の連休に、我々のスタディグループのメンバーである西山先生http://nishiyama-shika.comが立ち上げた姉妹グループ Geepee Brothers福島http://nishiyama-shika.com/?page_id=22の定期勉強会に行ってきました。
昨年9月、本年1月に続き3度目の郡山です。
会場はメンバーの猪狩先生のしろくま歯科医院http://www.shirokuma-d.com
です。名前どおり、たくさんのしろくま人形や写真が飾ってあり、驚きました!
午前は患者さんの実際の治療を行いました。
そして午後は症例相談から始まり、私も「ブラキシズムを考慮した歯科治療〜TCHの問題点」と題しお話をしてきました。
↑コメント中の西山先生
TCHについては以前このブログでも取り上げています。http://n-d-o.weblogs.jp/blog/2017/03/tooth-contacting-habit-tch-歯列接触癖.html
参加された熱心な郡山の猪狩先生からまたまた感想を頂きました。
折角褒めて頂いたので載せさせて頂きます!
http://shirokuma.lekumo.biz/o/2017/08/geepee-87ac.html
http://shirokuma.lekumo.biz/o/2017/08/geepeetch-0175.html
いわゆる見た目を治すだけの治療ではありません。
この患者さんは、歯が所々すり減っていたのですが、そのすり減りの原因がかみ合わせの不具合から来ていました。
歯周病も重度であり、むし歯の治療も繰り返し、歯も何本か失ってしまいました。
術前後
何が原因で見た目の不具合が起きているのか?
そこから考えていかなければ、同じようにすり減ってしまったり、また治療を繰り返すことになってしまいます。
まず大切なことは、そこに至ってしまったヒストリーも考えての診査診断です。
術前後
術前後
歯列不正や顎偏位を治すために、矯正治療と補綴治療(被せ物の治療)を行いました。
正しい顎の位置は、右の関節が2mm前方、左の関節が1mm前方だと診断し、そこに向かって治療を進めます。
歯列矯正後の再検査では、まだ少しのズレがあり、更に右側のかみ合わせを1mm高くする必要がありました。
歯は削れば弱くなってしまいます。
もともと削って被せてあった歯は、被せ物の交換をしていますが、前歯は削らずに、非常に薄いセラミックシェル(厚さ0.2mm程度の付け爪のようなセラミック)を接着します。
審美的に見せるために、横幅、カーブ、大きさの比率、色などを計算して製作します。
材料学、色彩学、生物学などの知識に加え、製作者の感性にも左右されるところです。
技工担当:ORGAN DENTAL LAB. 長谷川篤史DT
術後は、歯周病で7mmもの骨欠損があった前歯が、正常な状態にまで骨が再生しています。
術前後の顎機能検査の比較:
顎の横ズレや不正な動き、運動量も改善しています。
かみ合わせ全体が3mm高くなり、前方適応し、下顎骨の左右差の解消も確認できました。
機能面を考えない審美歯科治療は、いずれ崩壊し、治療を繰り返すことで更に悪い状態になってしまいます。
機能を改善してこその審美です。
上下の歯は何もしていない時は接触せず、会話や食事をする際に接触する時間を含め、1日16分程度 が正常、平均だと言われています。
上下の歯の接触と聞くと、「かみしめ」や「食いしばり」を思い浮かべる方が多いと思いますが、強い力でかみしめや食いしばりを行わずに、上下の歯が接触する程度でも、筋の緊張・疲労が生じるということで、TCH(歯列接触癖)という名前が考えられました。
近年、歯科界ではこの話題、治療法が広がりつつあります。
それは、今に至るまで「顎関節症」「不定愁訴(ある種の体の不調)」「噛み合わせが関与したむし歯、歯周病」に対する治療として、外科手術や大掛かりな補綴治療(歯を削って金属等を被せて噛み合わせを変える)、マウスピースなどの様々な治療が行われてきました。
しかし、一時的に良くなる場合はあっても、どれも長持ちせず、再治療を繰り返す、という事実がありました。
特に訴訟社会であり、医療よりもビジネスという意識の高いアメリカでは、トラブルが多々あったとのことです。
そこで、トラブル回避のためか大掛かりな治療には介入せず、元の状態に戻すことが出来る治療、もしくは患者さん自身の努力に重きを置く治療、と言ったペインコントロールや習癖指導が主流になってきたのです。
もちろん、一定の効果はあるからこそ広がってきたのでしょう。
一定の効果と言っても、この治療法は主観的データに頼りすぎで、客観的に判断するデータが少なく、信頼性には劣る報告です。
もう一つは、どんな歯科医でもすぐ実践できます。スキル、経験、設備がなくても、明日からでも簡単に行えます。
だから広まったのです。
しかし、元々、噛み合わせや顎関節に問題がある場合、まずそこをきちんと正常な状態に近づけるべきです。その上で習癖指導を行うのであれば意味があることでしょう。
まずは、きちんと噛み合わせの検査を行い、顎関節の状態やむし歯、歯周病、体調と噛み合わせが関係があるのか、を診断し、問題があればその原因を判断し、どう対策を立てるか、です。
その上で必要あれば習癖指導をするべきです。
生活をしている日中は、「歯が当たらないよう」注意すれば良いのです。これは意識すれば誰でも行えると思います。
しかし意識下ではない睡眠中はそれが出来ません。むしろ睡眠中の方が大きな力が掛かることが、明らかに分かっています。
オーストリア咬合学では、むしろストレス発散のために歯ぎしりはしても良い、と考えています。
歯ぎしりをしても大丈夫な噛み合わせなのか、が重要なのです。
TCHの習癖指導の代表的なものに、リマインダー、という「今日は歯ぎしりしないぞ!」と暗示をかける方法がありますが、そちらの方がよほどストレスになるのでは???と思います。
TCHの習癖指導は必要な場合がありますが、まず本来やるべき事の優先順位を考えましょう。
前歯にすきまが出来、それが徐々に広がってしまった患者さんです。
雑誌やWEBなどで大々的に「審美歯科」を宣伝をしている歯科医院では、
※2本の前歯の神経を取り、大きく削ってセラミックを被せる
※プラスチックですきまを埋める
という治療が主なところだと思います。
しかし、そもそも何故すきまが空いてきたのか??を考えなければ、
その場しのぎの治療になり、また治療を繰り返し、結局は抜歯になってしまいます。
この患者さんは、総合検査の結果、噛み合わせに問題があり、顎の位置がずれているのが分かりました。
ずれた位置のままでは、どんなに精密で審美的な被せ物でも長持ちはしません。
そこで、顎の位置や噛み合わせを治すために矯正治療を行いました。
セラミックを被せたり、プラスチックで埋めるようなお手軽な治療より時間がかかりますが、見た目はもちろん、お口全体の機能的な問題も解決できます。
健康な歯を一切削ったりせずに機能回復、審美回復出来ました。
噛み合わせを安定させることで、将来のむし歯予防、歯周病予防につながります。
本当の審美、美しさとは、機能に裏打ちされてこそなのです。
1月9日(祝)、歯科材料会社の Ci メディカル セミナールームにて
「インプラント治療において、力のコントロールはどのようにするべきか?」と題し講演を行います。
午後1時からの2時間で、インプラントを永らえるための咬合についてお話しする予定です。
東京駅前と交通の便も良いところですので、ご興味ある方はご参加ください。
http://www.ci-medical.com/shop/pages/seminar_implant_cr.aspx
9月の連休は名古屋での日本口腔インプラント学会への参加。
10月9日は大阪でCF NETWORKでの講演
How should we control bruxism grinding in occlusion treatement
- steep canine guidance and muscle activity -
10月22、23日は総合歯科ベーシックコースでWAX-UPのアシスタント、及び補綴ケースの講義。
11月20日は日大講堂でのIAAID-ASIA認定研修セミナーでの総合司会。
12月17、18日は総合歯科ベーシックコースで矯正治療実習のアシスタント、及び矯正治療ケース( CLASS I crowding, CLASS II lock,CLASS II openbite)の講義を行いました。
我々のスタディグループのメンバーである西山先生http://nishiyama-shika.comが今年立ち上げた姉妹グループ Geepee Brothers福島http://nishiyama-shika.com/?page_id=22の定期勉強会に行ってきました。
午前は患者さんの実際の治療を行い、午後は症例相談から始まり、私も「治療下顎位をどのように設定するか」のお話をしてきました。
患者さんの下顎位が正しいのか、正しくないのか。もし正しくなければ、ずれた顎の位置で治療することになってしまいます。
正しくない場合、正しい位置を設定してから治療に入るのですが、ここが診査診断で最も重要な部分と言っても良いでしょう。
今回は時間の関係で、補綴(被せ物)で行ったケースのみでしたが、次回は矯正治療のケース、矯正〜補綴のケースのお話を考えています。
参加された熱心な郡山の猪狩先生から感想を頂きました。
http://shirokuma.lekumo.biz/o/2016/09/geepee-f2b8.html
顎機能検査になくてはならないツール、CADIAX(Computer Aided Diagnostic Axis Recording):顎の関節の動きをコンピュータで測定する機器、の実習です。
高額医療機器ということもあり、一般的な歯科医院にはありませんし、また持っていたとしても、顎機能検査をルーティーンに行っている医院でなければ、正しい使い方が出来ていない場合も多々あります。
今回の実習では、2日間を計測実習、分析と行いましたが、それでも時間が足りないくらいでした。
慣れるまではセッテイングも計測も煩雑に感じますが、習熟すれば30分程度の計測時間で十分ですから、患者さんの負担も軽く出来ます。
非常に重要な検査ですから、実習中の皆さんは真剣そのものでした。
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7月末にウィーンで開催されるSUMMER SCHOOL で、当院で噛み合わせを治し、歯ぎしりの負担を改善したケースを発表してきます。
N. Nakayama (JPN) How should we control bruxism grinding in occlusion treatement - a case report
他院で行ったインプラントのセラミックが壊れてしまい、来院された患者さんです。
総合検査をしたところ、他にも歯周病、顎関節機能障害も進行しており、大変な歯ぎしりも認められました。
噛み合わせを治すことで、多くの機能障害や歯ぎしりの負担まで解決することができました。
40分と言う時間の中で、治療の根拠、経過、結果をきちんと説明出来るよう準備を進めています。
そして 5日間にも渡る上記学会に参加のため、7/19−26までお休みを頂きます。
ご迷惑をお掛けしますが、新たな知見を得て診療にフィードバックしたいと思いますので、ご協力お願い致します。
(2枚目画像は2014年のsummer schoolに参加した時のものです)
2015年度のセミナーが2/20,21で終了しました。
今期からは矯正治療の理論、実習、症例解説が4日間になり、より掘り下げた内容になったと思います。
私は当院で行った3例の矯正〜補綴の症例解説を行いました。
撮影はGeepee Brothersメンバーの西山先生です。西山歯科医院
ゴムメタルのベンディング実習も行いました。
症例によりマルチループとの使い分けをして行きましょう。
是非、データ蒐集、診断、問題点の抽出、治療計画、治療基準位の確認をルーティーンにして下さい!
2016年度のセミナーは4月からです。
噛み合わせに問題があり、むし歯を繰り返し、歯周病も進んでいた患者さんです。
総合検査の結果、顎がずれて動きにも障害が出ていることが分かりました。
矯正治療で顎の位置を変え、個々の歯の噛み合わせを正しくしました。
顎の動きを正しくすることが出来、更に将来のむし歯、歯周病のリスクを下げることにも繋がります。
治療前にはほぼ全ての奥歯に被せ物が入っていました。
この患者さんはお手入れを一生懸命にしており、上手に出来ていたにもかかわらず、むし歯を繰り返していたのです。
噛み合わせの不具合で、過度に力が掛かることにより、むし歯を繰り返して被せ物になってしまったのでしょう。
過度な力は歯を支える骨にまで影響が及び、歯周病も進行していました。
残念ながら、元々入っていた被せ物は使えません。
何故なら、元々の問題のある噛み合わせに合わせて作られているからです。
そこで、正しい噛み合わせに合わせて新たな被せ物に交換する必要があります。
被せ物を作成する際も、その患者さん固有の顎を動かす角度、噛み合わせの平面などを計測し、歯の尖った部分の角度などを決めていきます。
歯の尖った部分が平らに近ければ良く噛めますが、歯や骨、関節の負担は大きくなります。尖った部分が鋭ければ負担は減らせますが、良く噛むことが出来ません。そこで、良く噛めて、かつ負担の少ない角度を患者さんの固有データから決めていくのです。
顎の動きに問題があれば治すべきですし、問題のある噛み合わせに合わせて被せ物を作るべきではありません。
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ようやく清々しい季節になってきましたね。
ナカヤマデンタルオフィスは4/29−5/6までお休みを頂きます。
宜しくお願いします。
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歯ぎしりは決して病気ではなく、誰でもが行っている正常な神経筋機構の習慣です。
過大な力を上手に分散出来れば問題ないのですが、分散出来ない場合、様々な問題が起こります。
ムシ歯、歯周病、顎関節症、、、そして頭蓋下顎系の筋肉にも影響があります。
歯ぎしりの検査では、睡眠時に薄いフィルムを歯に被せ、どの歯に力が掛かっているかを調べます。
白く抜けている所が歯ぎしりで削れている所です。
治療前:
全ての歯が接触し、大きくすり減っているのが確認出来ます。
この患者さんは、何度もムシ歯を繰り返し、割れてしまった歯は抜歯し、歯周病も進行し、顎関節にも影響が出ていました。
治療後:(もちろん同じ患者さんです)
矯正治療と被せもので噛み合わせを治しました。
人間の場合、歯ぎしりのポイントとなる歯は犬歯です。
犬歯を中心にスムーズに歯ぎしりを行えるようになり、強大な力を上手く分散出来るようになりました。
噛み合わせを治す事で、今後のムシ歯、歯周病、顎関節症のリスクを可及的に下げる事が出来るのです。
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歯列矯正治療は、一般には見た目を良くするために行われていますし、患者さんの希望もそれが最優先かもしれません。
ところが、見た目のためには、抜歯をしたり、顎の骨を切るような手術も行われていますし、中にはスピード矯正との名のもとに、歯の神経を抜き、セラミックの被せものを行う場合さえあるようです。
しかし、このような生理に反する治療では、機能回復が出来ないばかりか、永続性も犠牲になってしまいます。また、むし歯をくり返したり、歯周病や顎関節症のリスクが増えるなど、副作用とも言える事が起こりうります。
そもそも人間の歯は機能を考えて造られているものであり、機能を回復するための治療を正しく行えば、見た目も綺麗になってしまうものなのです。
術前:正面
矯正治療後:治療期間は1年9ヶ月
術前:左側
矯正治療後:
術後は、一番力のかかる睡眠時に、正しい力の分散が出来ているかを確認します。
顎機能検査(CADIAX)は術前の検査、術後の確認に必要ですね。
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7月末にウィーンで開催されるSUMMER SCHOOL で、当院でインプラント、矯正治療を行い、噛み合わせを改善した症例を発表してきます。
噛み合わせの不具合から5本以上の歯を失い、他院でインプラントを行う予定でしたが、当院で総合検査をしたところ、そのままインプラントを入れても永くは持たないと診断をした症例です。
もともとの噛み合わせの不具合を治すことで、インプラントを長持ちさせるだけでなく、残りの歯のムシ歯、歯周病はもちろん、顎関節症のリスクも下げることが出来るのです。
上記学会に参加のため、7/22−8/1までお休みを頂きます。
ご迷惑をお掛けしますが、新たな知見を得て診療にフィードバックしたいと思いますので、ご協力お願い致します。
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事故で歯を失ってしまった患者さんです。
あらかじめCTで骨の状態が分かっていますので、歯肉の切開をしていません。
また通常は骨をドリルで削りますが、手術用の超音波で骨を切削しています。
ドリルでは不可能な繊細な処置が行えます。
切開をせず、ドリルも使わずに処置が出来れば、感染リスクや腫れ、痛みを極力少なくすることが出来ます。
インプラントの埋入状態も、その場ですぐに確認出来ます。
手術直後にプラスチックの仮の歯を入れる事が出来ました。
リスクが少なければ、翌日や一週間後などに消毒に来て頂く必要もありません。
この患者さんは後日、永く使えるセラミックに置き換えれば終了です。
切開やドリルの使用は逆に骨が少なくなってしまい、手術はもちろん、審美面でも満足行く結果を残せない場合が多々あるのです。
ムシ歯、歯周病、審美治療、インプラント治療、歯列矯正、予防歯科、、、、、
今日、我々歯科医師が出来なければいけない治療です。
努力と時間を掛けて理論を解し、技術を修得し、一人前の歯科医師となります。
しかし、それだけでは手先の器用なただの歯科医師です。
これからはその先を目指す必要があります。
『勘と経験』ではなく『原因を理解し、どう解決するか』です。
7年目のベーシックコースは新たに生まれ変わります。
佐藤貞雄教授の講義が加わりますので、既にコースを終えられた方も是非聴講をお勧めします。
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